smbpasswd (5)

Samba 2.0.5a

29 Feb 1999 (JP-1999/05/11)


NAME

smbpasswd - Samba 暗号化パスワードファイル


SYNOPSIS


smbpasswd は Samba の暗号化パスワードファイルである。


DESCRIPTION


このファイルは Samba システムの一部である。


smbpasswd は Samba の暗号化パスワードファイルである。 このファイルには、ユーザ名、UNIX ユーザ ID と ユーザの SMB ハッシュ化パスワード、さらにアカウントのフラグ情報と パスワードの最終変更時間が含まれている。 このファイルの形式は Samba とともに拡張されており、 以前のバージョンとはいくつか異なる形式になっている。


ファイル形式


Samba 2.0 における smbpasswd ファイルの形式は、 一般的な UNIX の passwd (5) ファイルと非常によく似ている。 これは、各ユーザごとに 1 行が割り当てられている ASCII ファイルである。 各行のそれぞれのフィールド同士は、コロン ':' で区切られる。 エントリが '#' で始まっていると、その行は無視される。 smbpasswd ファイルには、各ユーザごとに以下の情報が含まれている:


注意


以前のバージョンの Samba (特に 1.9.18 シリーズ) では、 このファイルにはアカウントフラグ最終更新時間のフィールドが含まれていなかった。 Samba 2.0 のコードは古い形式のパスワードファイルの読み書きを行えるが、 古いエントリを修正して新たなフィールドを追加することはできない。 ただし、smbpasswd (8) により新規のエントリを 追加すると、追加されたアカウントには新しいフィールドが含まれる。 よって、古い形式の smbpasswd ファイルを Samba 2.0 で用いると、 新しいフィールドが含まれるアカウントと含まれないアカウントが混在 することになる。


古い形式の smbpasswd ファイルを新しい形式に変換するには、 convert_smbpasswd スクリプトを実行すること。 このスクリプトは Samba の bin/ ディレクトリにインストールされている (smbdnmbd バイナリが インストールされるディレクトリと同じ場所)。 動作例を以下に示す。




    cat old_smbpasswd_file | convert_smbpasswd > new_smbpasswd_file


convert_smbpasswd スクリプトは標準入力から読み込み、標準出力に書き込む。 間違ってファイルを上書きしてしまうことはない。


一度このスクリプトを実行したら、 新しい smbpasswd ファイルの中身を調べて 変換スクリプト(awk を利用している)によって損傷していないことを確認し、 <古い smbpasswd ファイル><新しい smbpasswd ファイル>に 置き換えること。


バージョン


このマニュアルは、Samba システムのバージョン 2.0 に適用される。


SEE ALSO


smbpasswd (8), samba (7), RFC1321 (MD4 アルゴリズムの詳細)


AUTHOR


オリジナルの Samba ソフトウェアと関連するユーティリティは、 Andrew Tridgell samba-bugs@samba.org によって作成された。 現在 Samba は、Samba Team によって、Linux カーネルの開発と同様に、 オープンソース・プロジェクトとして開発されている。


オリジナルの Samba マニュアルは、Karl Auer によって執筆された。 マニュアルのソースは Jeremy Allison samba-bugs@samba.org によって YODL 形式に変換され、Samba 2.0 リリース用に更新された。 (YODL はオープンソース・ソフトウェアの優れた作品である - ftp://ftp.icce.rug.nl/pub/unix/ から入手可能)


日本語訳

補訳・校正