nmbd

Samba 2.0.5a

23 Oct 1998 (JP-1999/05/18)


NAME

nmbd - クライアントへの NetBIOS ネームサーバのサポート機能


SYNOPSIS


nmbd [-D] [-o] [-a] [-H lmhosts file] [-d debuglevel] [-l log file basename] [-n primary NetBIOS name] [-p port number] [-s configuration file] [-i NetBIOS scope] [-h]


DESCRIPTION


このプログラムは Samba システム全体の一部である。


nmbd は、Windows95/98、Windows NT と LanManager クライアントなどの、 SMB/CIFS クライアントによって作成される NetBIOS ネームサービスの リクエストを認識し、応答することができるサーバである。 また、Windows の "ネットワークコンピュータ" で表示されるコンピュータの一覧 を作り出すブラウジングのプロトコルにも対応している。


SMB/CIFS クライアントは、始動時に SMB/CIFS サーバを探そうとする。 つまり、指定されたサーバがどの IP アドレスを使用しているかを知ろうとする。


サービスの中でもとりわけ nmbd は、そのようなリクエストを監視し、 もしも、自分の NetBIOS 名が指定されたなら、動作しているホストの IP アドレスを 応答する。その「自分の NetBIOS 名」は、既定値では動作しているホスト のプライマリ DNS 名であるが、これは -n オプション によって変更可能である(下記の OPTIONS を参照)。 このように、nmbd は、自分の名前(復数の場合もある)を、 ブロードキャストの問い合わせに対して返答する。nmbd が返す追加の名前を、 smb.conf(5) 構成ファイル中にパラメータ経由で 設定することができる。


また、nmbd は、 WINS (Windows Internet Name Service) サーバとしても 利用できる。基本的にこれが意味することは、WINS データベースサーバとして、 受け取った名前登録要求からデータベースを構築でき、またクライアントから の名前の問い合わせに応答することができるということである。


さらに、nmbd は、WINS proxy として動作でき、WINS サーバに対して WINS プロトコルで交信することができないクライアントからの、ブロードキャスト 要求を中継することができる。


OPTIONS



FILES


/etc/inetd.conf


もしもサーバーが inetd メタデーモン経由で動作しているならば、このファイルは メタデーモンのための適切な起動情報を含んでいなければならない。


/etc/rc


(またはシステムが使う初期化スクリプト)


もしも、サーバがデーモンとして起動するならば、このファイルはサーバのための、 適切なスタートアップ手順を含む必要がある。


/usr/local/samba/lib/smb.conf


これは、smb.conf の既定値の位置である。 その他の標準的なこのファイルのインストール位置は、 /usr/samba/lib/smb.conf/etc/smb.conf である。


もしも、 WINS サーバとして動作させるなら、 smb.conf (5) マニュアルページ) 中のパラメータ、 (wins support を参照) nmbd は、Samba がインストールされるように構成された場所の配下に作成 される、var/locks ディレクトリ中の wins.dat ファイルに WINS データベースを格納する。


もしも、nmbdブラウズマスタとして動作しているならば (local master を参照)、 smb.conf (5) マニュアルページ) 中のパラメータ、 nmbd は、Samba 自身がインストールされるように構成された場所の配下に 作成される、var/locks ディレクトリ中の browse.dat ファイルに ブラウズデータベースを格納する。


SIGNALS


nmbd プロセスをシャットダウンするために、SIGKILL(-9) を使用することは、 最後の手段以外には、決して推奨しない。これは、名前データベースが 整合性の崩れた状態で残ってしまうかもしれないからである。 正しい方法は、SIGTERM(-15) を nmbd に送ることであり、それ自身が 終了するまで待つことである。


nmbd は SIGHUP を受け取ると、名前の一覧を /usr/local/samba/var/locks ディレクトリ(かまたは、Samba 自身がインストールされるように構成された 場所の配下に作成される var/locks ディレクトリ)中のファイル namelist.debug にダンプすることができる。また、同様に、 nmbd は サーバデータベースを log.nmb ファイルにダンプする。 さらに、SIGUSR1 を送る (kill -USR1 <nmbdのプロセスID>) ことにより、 nmbd のデバッグ・ログ・レベルを上げたり、SIGUSR2 を送る (kill -USR2 <nmbdのプロセスID>)ことによりレベルを下げたりすることもできる。 これにより、低いログ・レベルで動作している間に発生する 一時的な問題を診断することができる。


VERSION


このマニュアルページはSambaバージョン 2.0 一式用である。


SEE ALSO


inetd (8)smbd (8)smb.conf (5)smbclient (1), testparm (1)testprns (1)、と Internet RFC の rfc1001.txt, rfc1002.txt. さらに追加で、 CIFS (昔は SMB) の仕様が 下記のリンクにある。 http://samba.org/cifs/


AUTHOR


オリジナルの Samba ソフトウェアと関連するユーティリティは、 Andrew Tridgell samba-bugs@samba.org によって作られた。 Samba は現在 Linux カーネルが開発されているような方法での オープンソースプロジェクトである Samba Team によって開発されている。


オリジナルの Sambaの マニュアルページは Karl Auer によって書かれた。 マニュアルページは YODL 形式(別の、優秀なオープンソースソフトウェアで、 ftp://ftp.icce.rug.nl/pub/unix/ にある)で変換され、 Jeremy Allison samba-bugs@samba.org によって Samba 2.0 リリースのために更新された。


バグレポートの提出方法の詳細と、協力してほしい項目のすべてのリストを 得る方法は、samba (7) を参照のこと。