1999/03/18 運営委員会 資料 3-7 INTL-WG報告 <まとめ> 2月28日から3月6日まで、シンガポールにてICANN, APTLD, APNICなどに関連す る一連の会議が行われた。 ICANN, DNSO等:各国政府はICANNという非営利団体がインターネットの調整を つかさどることにラフに合意。メンバシップなどについては 議論がまとまっておらず、次回ベルリン会合で継続議論。 JPNICとしては、省庁、財界など広く日本からの関与を呼び かけていく。 APTLD: 組織としての大枠ができあがってきた。JPNICでは、Financial Vice Chairとして、JPNIC INTL-WG副査を送り、今後サポートしていく予定。 なお、JPNICで予定していた事務局については韓国に戻すことになった。 APNIC: アドレスポリシードキュメントを含め、議事はあまり進展せず。 JPNICとしてはAPNICのSenior Hostmasterと意識合わせできたのが成 果。なお、Steering Committee制度についてJPNICが中心となって議 論を始めた。 <各会議の要点> 1. Joint APNG-APTLD session on iDNS,iDoain and iNames - 日時:2月28日 17:00-19:00 - 日本側出席者:JPNIC理事4名、DB-WGメンバー1名、事務局2名 - 要点:DNSの多言語化(非アルファベットによる記述を可能とする拡張)に ついて各国が協力して取り組む。そのためのプロジェクトチーム として iDNS WG を組織することとなった。 - 懸案事項: iDNSの規格化やそのテストベッドによる運用実験に対し、 JPNICとしてどのように関わるかは運営委員会で方針を決め るべき。 2. iDNS BOF - 日時:3月4日 18:30-19:30 - 日本側出席者:JPNIC理事2名、事務局2名、APNG関係者2名 - 要点:   ・2/28のAPNG-APTLD合同ミーティングの議論に基づきBOFとして開催   ・今後のiDNSに関する共同研究/共同実験のためのメーリングリスト立ち上げ     (idns-list@i-dns.com)   ・日本側コンタクトポイントとして上記APNG関係者2名 - 懸案事項: 特に無し iDNSについては、とりあえず日本国内の研究機関、 企業、大学等が研究の一環として参加することになる。 3. APTLD Annual Meeting - 日時:3月1日 8:00-18:45 - 日本側出席者:JPNIC理事4名、運営委員(INTL-WG副査)1名、事務局2名 - 要点:   ・APTLDは独自に法人格を得ず、APNGの傘下と位置づけるという選択がラ フコンセンサスとなったが、さらに継続審議。   ・ChairmanはKilnam Chonが暫定的に継続する。   ・事務局、ホームページ管理は韓国へ移す。   ・会費を以下のように徴収する可能性高い。     分類   組織数 会費 Large TLD  (会員50,000超) 4 USD 10,000/年 Midiam TLD (会員 5,000超) 5 USD 2,000/年 Small TLD (会員 5,000以下) 5 USD 400/年    合計で年間 (10000*4+2000*5+400*5 = USD 52,000 を集めることになる予定   ・以下のようなコミッティーを結成    [名称:チェア(*付き)、メンバTLD] 1. Legal : NZ*, TW, NU, SG, JP, KR 2. iNAME / iDNS: TW*, SG, JP, KR, TH, CN 3. Workshop: NU*, NZ, Th, SG 4. Developing country support: CN*, SG, KR, NZ 5. Special projects: SG* 6. Finance: JP*(INTL-WG副査), AU 7. Technology ad hoc committee: LK*, SG, PH, NU, TW, KR, JP    各メンバのコンタクトポイントは現在リストアップ中。   ・DNSOに対して APTLDとしてポジションペーパをまとめることはせず、 各ccTLDが対応との結論   ・次回会合: 6/21日 サンノゼ(INET99の直前) - 懸案事項:   ・会費徴収方法とその使途等についてJPNICで(Financeチェアとして)案を まとめる必要がある(3月末まで)。     Chon氏は韓国でWebページの維持などに秘書を雇い、その費用負担を要望    会議の会場費も必要 ・事務局は6月以降シンガポールに移される見込み大   ・APTLDの組織化について案をまとめる必要 (NZ,JP,SG) 4. DNSO meeting - 日時:3月2日 8:30-18:00 - 日本側出席者:JPNIC理事4名、運営委員(INTL-WG副査)1名、事務局2名 - 要点:   ・Paris Draft, BMW Draft, CENTR Draftについて説明。   ・CENTRドラフトをたたき台にしてSingaporeドラフトを作成し、ICANNミー ティング(3/3)で発表した。そこでの会場からのコメントは参加記録 (JPNIC intl-wg 751)を参照。 - 懸案事項:    ・次回会合は5月27日-28日、ベルリンで開催予定。次回会合までに 以下の各分野における代表を決める必要。検討を進めている。 - Non-commercial - Registrars - Registries - Commercial - Trademark & Intellectual Property - Names Council - General Assembly 5. ASO meeting - 日時:3月3日 20:00-22:00 - 日本側出席者:APNIC理事1名、JPNIC理事1名、事務局1名 - 要点:   ・Geoff Huston が地域レジストリの提案を説明。   ・これに対して ASO の構成人員は地域レジストリだけでなく、 他の組織/人員をもって構成すべきだという意見が出た。   ・誰がポリシーをつくるかについての意見や地域レジストリ がその地域の ISP を代表するかに議論が集中するも、結論 を見ず。メイリングリストを作って引き続き検討すること で合意。 - 懸案事項:    ・Aso-discuss-request@ripe.net というリストが2週間以内 に設定される。そのなかで検討を続ける。 6. ICANN Open Meeting - 日時:3月3日10:30-17:30 - 出席者:JPNIC理事3名、運営委員(INTL-WG副査)1名、事務局1名、スタッフ1名 - 目的:活動報告およびICANN Policy紹介 - Governmental Advisory Committee(GAC): 各国政府が民間セクターによるインターネット管理を承認 - DNS Root Server System Advisory Committee(RSSAC): 運用に関連する技術的手続、さらなる安定化へ向けた管理が課題 3月31日にこれまでの議論のアウトプット - Membership Advisory Committee(MAC): 一般会員の投票権、課金方法など継続議論 - Domain Name Supporting Organization(DNSO): Paris Group, BMW Group, CENTRの意見を3/2に総合し作成した Singapore Documentを紹介。 7. ICANN Press Conference - 日時:3月4日16:00-17:00 - 出席者:JPNIC理事3名、運営委員(INTL-WG副査)1名、事務局1名 - 目的:ICANN Board Meeting結果の記者発表 - 詳細は http://www.icann.org/statement.html 8. APNIC Hostmaster Clinic - 日時:3月5日10:30-11:30 - 出席者:APNIC Senior/Junior Hostmaster各1名、運営委員(AP-TF主査)1名、 事務局2名 - 目的:APNIC/JPNICのホストマスターレベルのプライベートな打合せ - Member Meetingの議題およびその内容に関しては4週間前の情報公開を希望 - JPNICがAPNICルールに準拠してルール改定作業中であることを再度確認。 また、改定は一定の時間を要し、今日明日に完了するわけではないこと も理解を得た。 9. APNIC Survey - 日時:3月5日15:30-16:30 - 出席者:APNIC側コンサルタント1名、JPNIC理事1名、 運営委員(AP-TF主査)1名、事務局1名 - 目的:APNIC業務改善のためのサーベイに伴うヒアリング - APNICにSteering Committeeを設置するよう提案 - 公的、客観的立場で議論できる機関 - 他のAPNIC会員からも同様の意見が出れば多数の声と なり、APNICに対して説得力がある(APNICコンサルタント談) - 委員数は10名程度。APNIC会員に限定しない - テーマを絞った議論すべき。 難しいテーマは最初に扱わず。容易なものから議論し、 実績を残していく。テーマとしてはIPルールほか いろいろなものを扱う可能性 - APNIC Member Meeting前に議題の詳細公開するよう要望 - JPNICは総会2週間前に公開しているが、翻訳があるため APNIC Member Meeting議事については4週間前にはほしい 10. APNIC 総会 - 日時:3月6日9:00-18:00 - 出席者:APNICスタッフ/EC/members+RIPE/NCCなど JPNIC理事2名、運営委員3名(AP-TF主査1、INTL-WG副査1、 IP-WG副査1)、事務局3名 - 目的: APNIC年次総会 - 内容: - 収支、予算、事業計画報告 - EC選挙。4名選出 Xing Li(CN)、Kuo-Wei Wu(TW)、Tommi Chen(MY)、Oh Kwang Sok(KR) - 会費制度について投票にかけようとするも、その議事内容を事前に 提示していなかったことから、後日郵便にて投票することに。 - IPv6は4月初旬からアロケーション開始予定であるが、しかし現在まだ 議論の途中であるため、遅れる可能性もあり。 - IPv4のアドレスポリシーについてはあまり議論せず。投票もなし。 - 次回は9月ごろの予定? - 今後の課題: - IPv4ポリシーについてフォローする - Steering Committee制度について提案する